この記事では、ユーロとイギリスのブレグジット問題・現在バイデン優勢の大統領選挙の行方を探りながら、来週のユーロ円相場を解説していきます。
さて!ユーロとイギリスの交渉が、一応15日〜16日の首脳会議をもって終了となり、この首脳会議の交渉後に、イギリスのジョンソン首相から、今後の方針について発表があります。
そして、まだ交渉を続けるので有れば、11月中旬までの移行期間に移り、協議が再開すると言った形になるでしょう。
次にアメリカの大統領選挙ですが、現在はバイデンがトランプ大統領を突き放す展開になっています。
昨日のドル円相場のブログに書いてある通り、来週からは、選挙人の取り合い合戦になってきて、そのポイントになるのが、テキサスを始め、ペンシルベニア・フロリダ州にいる選挙人を獲得するのはどちらか?になります。
まだまだ、接戦中の州もありますが、この3つの州がポイントになるでしょう。
今日は、この2つのビックイベントを解説しながら、今後のユーロ円相場も、徹底解説していきます。
もくじ
はじめに
このブログは、5年目のトレーダーが勝ち始めて2年しか経っていませんが、それでも年間500pipsを維持している為、ある程度、信頼性のある記事だと思っています。 とてもシンプルに書いている為、初心者・更には中級者にも読みやすく書いてあるので、参考にして頂ければと思っています。
今週のユーロ円の振り返り
ブレグジットの話題で、相場が動いたのは久しぶりな感じがした今週のユーロとイギリスの離脱協定案。今週はこの話題一色でした。
また、かなり報道も振り回されている状況だったので、一体どっちなの?と思った方も多いのでは?…私もそうでしたから!
という事で、整理し直す為にも10月からのユーロとイギリスのやり取りを、もう一度振り返っていきたいと思います。
ユーロ・イギリス離脱交渉
まず10月に入って、EU離脱協定案内の国内市場法案を、イギリスのジョンソン首相が、勝手に変更した事で、EU側が激怒していると報道が入りました。…少し難しい話になっちゃいますね!
では、ここから私の解釈でブレグジットを簡単に説明してさせて貰います。
そもそも、ユーロとイギリスって何故ここまで言い争っているの?何故、成立しないのか?
今後のユーロとイギリスの新たな貿易交渉!と言ってしまえばそれまでなんですが、この事だけを見れば、簡単ではありませんが、そこまで争う程でもないでしょう!
問題は、EU側にいるアイルランドとイギリス側にいる北アイルランドの国境にあります。
アイルランドと北アイルランドは、現在国境は存在しますが、物理的な壁や検問所と言った物がありません。国境線がなくても良いように、EU加盟国に入った理由の一つかもしれません。
ただ最大の理由としては、この2国間は、昔相当仲が悪い国でしたし、今でもアイルランド内にテロリストが隠れているという情報もあり、その理由がある中、武装した検問所を作ったり、壁で境界線を作れば、また内戦が起きる可能性があります。
その事は、EUもイギリスも避けたいので、EUは、イギリス本土と北アイルランドの間に、境界線を引けば、アイルランドと北アイルランドに国境を引かないで済む!という考え!
当然イギリスは反対ですよね!何故、イギリス領土に境界線を引かなければならないのか!ってなると思います。
また、現在アイルランドと北アイルランドは単一市場の為、国が違っても自由に行き来する事ができ、経済的にもアイルランドが上回っているので、北アイルランドに仕事がなくても、国境がなければ、アイルランドに入って仕事をする事も可能。
その状況の中で、イギリスが離脱すれば、当然経済的にも厳しい北アイルランド人は困る話。そこでEUは、離脱した後も北アイルランドを単一市場にと提案!
これにもイギリスは否定的!理由は、イギリスが北アイルランドに物資を輸入すれば、そこには、さっき言ったように、無駄に境界線、つまり検問所を引いてあるだけで、北アイルランドから先は検問所がありません。
そうなれば、北アイルランドに物資が届いたとしても、単一市場なので警備がなく、何かの間違いでアイルランドに行ってしまう可能性があります。
アイルランドならまだしも、海を越え、フランスやイタリアとかに行ってしまう場合も否定できない。
この事を考えれば、当然イギリス側は嫌がるのは当たり前ですよね!でも、それを改善するとなれば、北アイルランドとアイルランドに検問所を設置しなければならなくなり、内戦の引き金になってしまい、どうするの?と言ったかんじでしょう。
また、イギリスが離脱した時に、EU側の離脱条件として、移行期間中の北アイルランドはEU側のルールに従ってもらうとの条件を成立させてしまっているから厄介な話。
まぁ〜経済もやばいし、単一市場にして貰っているので、EU側の条件に従わざるを得ないと思うし、北アイルランド側の方からも、その事を望んでいる可能性もあります。
これが、ごく一部ですが、EU離脱協定案の内容だと思います。
その他、漁業権の問題もありますが、全てはアイルランド島周辺の話になるので、EU離脱協定案は、アイルランド島の問題の改善案と思っておけば良いでしょう。
結局、北アイルランドはイギリスのものだけど、EU離脱協定案があるので、中々イギリスは思う通りにはいかないのが現実!
そして、今回の国内市場法案は、北アイルランドでの人・物の移動の件に関して、ジョンソン首相が勝手に変更してしまった事にEU側が激怒したという話です。
他、協定案には色々な条件があると思いますが、焦点は上記の通りだと思います。
さぁ!この問題、解決策はあるのでしょうか?
私は、移行期間はギリギリまで使うと見ていますし、結局、困っているのはイギリスなので、このブレグジットは成立せざるを得ないとみています。
ユーロ円 来週の見通し
ユーロ円の来週の相場展開としては、短期的(1時間足)では、イギリスのジョンソン首相の移行期間延長発言で、上昇すると予想。
ただ、米大統領選挙の事もあるので、長期的(日足)には、ポジション調整というか、様子見の展開が続きそうなイメージがあるとみています。
そのポイントとなるのが、122.5円の位置でのポジション取りでしょう。
ジョンソン首相の発表に注目
先程も話した通り、15〜16日の首脳会議では決まらないと見ていますが、移行期間は延長すると見ています。
引き続き、注目していきましょう。
米大統領選挙
大統領選挙の事については、昨日のドル円のブログで書いてあるので参考にしてみて下さい。
現在は、バイデンさんの方が優勢になっていますが、最後の最後までどうなるかわからないのが大統領選挙です。
経済指標
10/21 英国・消費者物価指数 9月
英国・生産者物価指数 9月
イギリスに関しては、ロックダウンが導入されているので、少し警戒して行きましょう。
10/23 ユーロ・非製造業PMI(速報値)
ユーロ・製造業PMI(速報値)
ユーロに関しては、そろそろ経済の動向について知っていく必要があるので、PMIに注目して行きましょう。
また、速報値なので、短期的な動きに注意して下さい。
ユーロ円 テクニカル分析
まずは、ユーロとイギリスの問題よりも、大統領選挙に注目しているような動きだと思うので、そこを解説していきます。
ユーロ円 日足
現在日足は、C波が終了し大きく下がった状態で、土曜日を迎えました。C波から4波にいかなかった時点で上昇を否定。
ここで少し揉み合う予想をしていますが、少し気になるのが金曜日につけた123.7円の場所です。ここに、落下シグナルが出ているので注意して下さい。
そして、結構意識されているが、122.5円のサポートラインです。私の予想では、122.5付近で大統領選挙が近づいているので、ここである程度のポジションをとっている感じがします。
また、その上からのダウントレンドラインにも圧力がかかり、結果的に、三角持ち合いになるとみています。
ユーロ圏 1時間足
現在の1時間足は、ダウントレンドラインから外れていますので、短期的には上がりやすいかなぁと思います。
ただ、週明けという事もあるので、少なくとも午前中は様子見をオススメします。
また、上記でも言いましたが、123.7円の部分で落下シグナルが出ているので、注意して下さい。
まとめ
ユーロとイギリスの交渉は、ジョンソン首相からの発表後、ひとまずこの話題が終了し、大統領選挙に注目が集まるとみています。
来週はとにかく選挙人の獲得数がポイントになるので、報道には敏感になるかもしれません。
では!ありがとうございました。