ECBの戦略がハト派に傾き、ユーロに買い材料がなくなった今、ここまで順調に経済回復が進んでいたオセアニア通貨と同様に、デルタ変異株感染拡大の警戒も視野に入れ、売りが優勢となっている今のユーロ圏ですが、来週のユーロは、経済指標に注目が集まります。
という事で、今週行われたECBの結果も含め、ほび太なりのファンダメンタルズ分析とテクニカル分析で、来週のユーロ円相場の見通しを解説していきます。
はじめに
このブログは、5年目のトレーダーが勝ち始めて2年しか経っていませんが、それでも年間500pipsを維持している為、ある程度、信頼性のある記事だと思っています。 とてもシンプルに書いている為、初心者・更には中級者にも読みやすく書いてあるので、参考にして頂ければと思っています。
ユーロ円 来週の見通し
(来週の方向)
(来週のテーマ)
以上4つのテーマで解説していきます。
ECBの戦略見直し
デルタ変異株の影響で、ECBの戦略が見直されました。かなり経済回復が進んでいただけに、ここに来ての戦略見直しは、ユーロ買いが溜まっているだけに、今後ショートが優勢になりそうな感じがしています。
(ECBの戦略見通し結果)
- PEPPの規模を1兆8500億ユーロを維持し、少なくとも2022年3月まで継続。
- 利上げを行う条件は、インフレ率を2%にする必要がある。
- 9月の理事会での経済見通しは、今後の政策に影響。
9月の理事会は、悪い方向に進むのでしょうか?気になる文面ですが、いずれにしろテーパリングを行う時期ではないという事が分かります。
ただ、ユーロ売りの材料はECBの戦略見直しだけでは足りていないみたいなので、やはりここは、FOMCでのテーパリング実施に向けた米ドル買い/ユーロ売りなる事を待ちましょう。
FOMC
議会証言では、パウエル議長の慎重的な発言でありましたが、一部からは、(消費者物価指数の進展・米小売売上高の進展により、インフレ上昇率を無視する事ができない状態だ!)という声も上がっています。
ただし、パウエル議長の慎重姿勢やデルタ変異種の警戒を考えると、状況は更に慎重姿勢になる可能性もありますし、前回の米雇用統計の進展も見られていないので、今回のFOMCは、前回からの延長線の内容となると見ています。
やはり8月に入った米雇用統計の改善、他経済指標の進展次第で、テーパリングについて、8月もしくは9月のFOMCでガイダンスを発表してくるのかなぁという見方ですね。
ただし、先程も言ったように、消費者物価指数によるインフレ率上昇警戒から、テーパリング協議を加速していく可能性もあり、それなりに期待が集まると思います。
因みに、2022年の後半に利上げを開始し、同年、テーパリングが終了するだろうという予想がでています。
まぁ〜来週の報道に注目していきましょう。
1.2兆ドルインフラ経済対策の行方
21日に超党派と合意をした1.2兆ドルインフラ経済対策ですが、共和党の賛成が得られなかった事で、審議は終了しました。
ただ26日にも再審議があるので、そちらの結果に注目。来週の前半は、この結果が注目されそうな感じがします。
因みに合意をすれば、米ドル売りとなるので、ドル円・クロス円の上昇となります。
経済指標
来週の経済指標に注目が集まります。
(前回) (予想)(雇用者数) 5.9
- 27 ドイツ 小売売上高 4.2
- 29 ドイツ 雇用統計
(失業率)-3.8
ユーロ円 テクニカル分析
ここからは、テクニカル分析で解説していきます。
ユーロ円 日足
現在日足は、エリオット波動B波を予想。とりあえず、チャネルライン通りに攻めていきましょう。
ユーロ円 1時間足
現在1時間足は、小さい感覚で見ていますが、この上昇だけを見れば、エリオット波動5波継続中。このアップトレンドラインから外れるまでは上昇する見方ですね。
まとめ
全体的に分析をした結果、米ドル買いが強く、どの通貨ペアも落下基調です。
まずユーロ円だけが上昇する事はないと思うので、単純に見ればユーロ円も落下するでしょう。
ただ、1.2兆ドルインフラ経済対策だけは、米ドル売りの反応になると思うので、気をつけて下さい。
では、ありがとうございました。