カナダドル円相場の見通しをお届け
はじめに、ほび太が予想したカナダドル円相場のテクニカル分析結果は以下の通り
続いて、カナダドル円のリスク材料を紹介。
(下落材料)
- 日銀 3月にも利上げか?
- 米経済指標減速か?
- 相互関税リスク
(上昇材料)
- カナダ経済 景気低迷リスク緩和?
- 日本にも関税?
現在のカナダドル円は、日銀による利上げ観測期待・米経済景気減速?、それから円キャリートレードの減少により、中長期的に米ドル安・円高の展開に。ただ、短期的に相互関税による円安リスクがあるので注意。
今後の見通しは、引き続き、上記のテーマでカナダドル円は下落していく見通しです。
それでは、上記の内容を基に、カナダドル円相場の見通しを、ほび太が解説します。
はじめに
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を活かした分析で勝率を上げているほび太。スイングトレードを中心にお伝えしていくほび太のトレードスタイルが参考になったら、是非読者ボタンにタップしてくださいね!
カナダドル円 リスク材料
米雇用統計や米CPIなどの重要米経済指標は、いずれも堅調な結果に終わっていますが、一部の重要経済指標に鈍化傾向が見られている事から、短期的な米ドル売りとなっています。もしかしたら、年一回の利下げ局面ぐらいは実現しそうな気配が出てきそうですね。
一方、日本経済は、引き続き高インフレ状態にあることから円買いが継続。3月の日本経済指標に注目が集まるでしょう。ただ、短期的リスクとして、相互関税などの円売り材料に注意する必要があるので、警戒していきましょう。同時に、関税リスクに晒されているカナダ経済にも注目です。
それでは、もう少し詳しく解説。まずは、下落材料からです。
日銀 3月にも利上げか?
実質GDP第4四半期・日本CPIの結果は、かなり強い結果になった事から、市場間では、日銀利上げ観測期待が加速しています。
結果については、以下の通り
(日本実質GDP第4四半期)
前期比
- 結果0.7%予想0.3%前回0.3%
GDPデフレータ・前年比
- 結果2.8%予想2.8%前回2.4%
(日本CPI1月)
前年比
- 結果4.0%予想4.0%前回3.6%
生鮮食料品除くコア・前年比
- 結果3.2%予想3.1%前回3.0%
この結果を受け、一部では3月の日銀政策決定会合で、0.25%の利上げの可能性があるとの声もあります。3月に利上げをした場合、年内1%に向けた動きもあり得るとの事です。
日銀の動向に、引き続き注目していきましょう。
米経済指標減速か?
引き続き堅調な米経済ですが、一部の重要経済指標に鈍化傾向が見られます。米小売売上高と米PMIです。結果は以下の通り
(米小売売上高2月)
前月比
- 結果-0.9%予想-0.2%前回0.4%
自動車除くコア・前月比
- 結果-0.4%予想0.3%前回0.4%
(米PMI2月)
製造業PMI・速報値
- 結果51.6予想51.4前回51.2
非製造業PMI・速報値
コンポジットPMI・速報値
- 結果49.7予想53.0前回52.9
- 結果50.4予想53.0前回52.7
小売売上高に関しては、毎回ばらついた結果になるので季節的に変化する印象があります。よって、現時点では一時的な低下と見ています。それから、PMIについては、下落したのが非製造業指数だけという事もあるので、本格的に低下と判断できるのは、製造業指数も低下する事ですね。ただ、非製造業指数が50%割れとなったのはインパクトがあるなぁと思っています。
相互関税リスク
2月にトランプ大統領は、メキシコ・カナダに関税を発動する計画でしたが、カナダからアメリカに麻薬流入を阻止する為、カナダ政府は、国境警備を強化した事で関税の対象外となりました。
ただ、4月に新たな相互関税を発動する事から、再びカナダ政府は対応に追われています。
相互関税とは、アメリカ製品に関税をかけているのと同じように、輸入製品にも関税をかけるという事です。つまり、お互いが関税を掛け合うという事です。
発動時期は4月2日ごろですが、それまでに交渉を行い関税を回避しなければ、4月にもカナダ製品に25%の関税が発動され、カナダドル売りの展開になるでしょう。
トランプ大統領も、現状の米経済が高インフレ状態である以上、更なるインフレ高騰を招く関税を課す事をしたくない事から、あくまでも関税は、交渉の切り札です。となると、関税が発動された場合、同時にインフレ懸念となり、基本は米ドル買いに傾くと思っていますが、もしかしたら米ドル売りにもなる可能性があります。
注目していきましょう。
続いて、上昇材料です。
カナダ経済 景気低迷リスク緩和?
今日まで、2%の金利を引き下げてきた事により、経済指標に効果が出始めてきた感じがしています。以下の通り。
(カナダ雇用統計1月)
雇用者数・前月比
- 結果7.60予想2.00前回9.09
失業率
- 結果6.6%予想6.8%前回6.7%
雇用統計については、11月をピークに徐々に改善されてきている印象。
(カナダCPI1月)
前月比
- 結果0.1%予想0.2%前回-0.4%
前年比
- 結果1.9%予想1.9%前回1.8%
CPIについては、依然2.0%を上回る事なく、少し弱い印象がありますが、少しづつ上昇してきている印象があります。また、これからトランプ大統領によるカナダ製品の関税が発動された場合、カナダ国内のインフレ率上昇の可能性がある為、もしかしたら、ここから徐々に上昇してくる可能性が出てきます。
(カナダ小売売上高12月)
前月比
- 結果2.5%予想1.6%前回0.0%
コア・前月比
- 結果2.7%予想---前回-0.7%
かなり強い結果となりました。季節的な影響でしょうか?それでも、ここ2年間では最大の結果になっています。
以上の事から、金利を引き下げた効果が、徐々に出始めているので、カナダ経済だけで見た場合、カナダドル買いの展開になります。
日本にも関税?
カナダと同じように、日本にも関税が発動される可能性があります。4月2日までに、日本政府は、どのように対処するのかに注目です。
カナダドル円 テクニカル分析
ここからは、テクニカル分析で解説します。
カナダドル円 日足
現在の日足は、エリオット波動C波のダウントレンドを予想。104円を割り込めば、もう一段の下落が発生。その下落でC波のダウントレンドになる予想でいます。
カナダドル円 4時間足
現在の4時間足は、エリオット波動3波のダウントレンドを予想。ここから、更に加速して下落していく予想でいます。セオリーから、チャネルラインを抜けた所を、もう一度チャネルラインにタッチして下落してほしいですね。
カナダドル円 1時間足
現在の1時間足は、エリオット波動5波、もしくはエリオット波動3波のダウントレンドを予想。どちらにしても、105円のサポートラインを下抜けした時点で、後一回は、大きく下落していく予想をしていきます。
2月・3月の主な指標
最後に、2月・3月の主な指標を確認しときましょう。以下の通りです。
(2月)
(3月)
- 4日 米ISM製造業景気指数 2月
- 日本雇用統計 1月
- 日本設備投資 第4四半期
- 5日 中国全国人民代表大会開幕
- カナダ労働生産性 10月
- 6日 米ISM非製造業景気指数 2月
- カナダ国際商品貿易 1月
- 7日 米雇用統計
- カナダ雇用統計 2月
- 10日 日本・毎月勤労統計-現金給与総額 1月
- 11日 日本実質GDP2次速報値第4四半期
- 12日 日本・国内企業物価2月
- カナダ・中銀政策金利 3月
- 米CPI2月
- 13日 米PPI
- 米新規失業保険申請件数
- 17日 米小売売上高2月
- カナダ住宅着工件数 2月
- 18日 米住宅着工件数
- カナダCPI 2月
- 19日 日銀政策決定会合3月
- 日本機械受注
- 20日 日本休場
- FOMC
- 21日 日本CPI
- カナダ小売売上高 12月
- 24日 米PMI3月
- 28日 米PCEデフレーター
では、ありがとうございました。
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