NZドル円の見通しをお届けします。
はじめに、ほび太が分析したNZドル円のテクニカル分析は以下の通り。
続いて、NZドル円のメイン材料は以下の通り。
確実に鈍化傾向にあるNZ経済
他、NZドル円のリスク材料は以下の通り
(上昇材料)
- 堅調な米経済が続く
- 日銀のタカ派姿勢も虚しく
(落下材料)
- 第1四半期の米経済指標
現在のNZドル円は、第4四半期から一変、第1四半期に突入後、NZ経済指標の結果が鈍化してきましたね。その事から、NZ単体で見た場合は、NZドル売りになりやすい状況。
ただ、対円では、日銀が今年の見通しをタカ派姿勢を示しているものの、結果的には、目先のNZと日本の金利差からNZドル買いが先行している様子。また、ドル円でも、引き続き円が売られやすい環境の為、NZ経済が鈍化傾向になっているとしても、NZドル円は上昇しやすい状況です。その事から、引き続き、NZドル円の上昇を予想していきます。ただし、短期的には少し警戒したい場面です。その理由については、テクニカル分析で紹介します。
それでは、上記の内容を基に、ほび太がNZドル円の見通しを解説していきます。
はじめに
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を活かした分析で勝率を上げているほび太。スイングトレードを中心にお伝えしていくほび太のトレードスタイルが参考になったら、是非読者ボタンにタップしてくださいね!
確実に鈍化傾向にあるNZ経済
この材料は、落下材料になります。
第1四半期に突入し、少しづつNZ経済指標の結果が発表されていますが、確実にNZ経済が鈍化傾向にある予想をしています。その事から、NZ政策金利も近く利下げに踏み切りそうな感じがしていますし、少なくとも、近く利下げを示唆する発言が出るかもしれませんね。
ただし、市場間では、ニュージーランドと日本の金利差が上昇材料となっている為、結果、現段階では、金利差を縮めない限りは上昇目線が継続されますし、落下しても緩やかな落下となる可能性が強いと見ています。
とは言え、第1四半期のNZ経済指標の結果は、利下げ局面にきている為、そろそろ上昇する上限にも明確になってきそうな展開になりそうですが…
それでは、現状のNZ経済状況を紹介していきます。
第1四半期のNZ経済指標
4月に入り、第1四半期の雇用統計と消費者物価指数の結果が発表されました。以下の通り
(第1四半期 雇用統計)
結果4.3%予想4.1%前回4.0%
- 失業率
結果1.2%予想1.7%前回2.4%
- 雇用者数増減 (前年比)
(第1四半期 消費者物価指数)
- 前月比 結果0.6%予想0.6%前回0.5%
- 前年比 結果4.0%予想4.0%前回4.7%
第4四半期から一変、第1四半期に突入後に、前回よりも下回っていますよね。まだ何とも言えませんが、もしかしたら、ここから方向転換する場合があるので、下目線も気にしながらトレードしていきましょう。
米ドル売りと円売りが支えに
現在も円売りが継続されていますが、米ドルも売りが出ているので、ここまで米ドル買いが先行していたNZドルドルにも、短期的なNZドルの買い戻しから上昇の波が出てきました。その影響もあり、現状のNZドル円は、NZと日本の金利差も含め、上昇目線が継続する形となっています。
NZと日本の金利差が上昇要因
何だかんだでNZ経済の事を話しましたが、結局の所、NZドルと日本の金利差が縮まらない限り、スワップ金利狙いから上昇目線が継続されます。
当然、日本の利上げ時期が10月くらいで、NZ金利の利下げ時期は8月が有力となっている事から、少しづつ上昇目線が縮小されていきますが、チャートを見る限り、その時期ではないみたいですね。ただ、経済指標は、政策金利の先行指標なので、8月の予想が前倒しになるような事があれば、短期的なNZドル売りから、全面ショートエントリーが優勢となるので注目していきましょう。
その他、NZドル円のリスク材料
現状のNZ経済を大体把握したと思われるので、ここからは、米経済と日本経済を紹介していきます。では、まずは上昇材料からの紹介です。
堅調な米経済が続く
堅調な米経済が続く中、FRBメンバーも、引き続きタカ派の発言を維持しています。
(コリンズ・ボストン連銀総裁の発言)
- 2%目標達成には思ったより時間がかかるかもしれない。
- もっと確信が持てるまで金利を安定させるべき。
- 需要はいずれ鈍化すると予想するが、時期は不透明
(デーリー・サンフランシスコ連銀総裁の発言)
(ジェファーソンFRB副議長の発言)
- インフレはピーク時から大幅に低下したが、低下の弱まりを懸念している
- より確信が持てるまで、金利を安定的に維持するのが適切。
若干、利下げ示唆していますが、基本的にはタカ派発言ですね。ただ、中にはハト派姿勢のFRBメンバーも存在します。
(ボスティックアトランタ連銀総裁の発言)
- 今年の後半、0.52%の利下げが1回実施される可能性が高い。
- インフレ率が2%に向けてより力強く進んでいると言うシグナルが出るまで、ただ辛抱強く待つしかない。しばらく時間がかかるだろう。
- 今年何回利下げするかではなく、最初の利下げをいつ行うかを重視している
タカ派の発言もありながら、利下げの可能性がある発言をしていますよね。
以上の事から、現時点では、現行の金利は現状維持が優勢。ただ年内1回の利下げがあるかもといった感じではないでしょうか!
いずれにしても、トータルではタカ派が優勢になっている状態です。
日銀のタカ派姿勢も虚しく
基調的な物価見通し通りに上がっていけば利上げの可能性がある!と植田総裁は、去年に比べタカ派姿勢となっています。相当、春闘の賃金上昇率に満足言った感じがします。
しかし市場の反応は、利上げを9月以降と予想している事から、現時点では円買い反応はない模様。また、利上げについては、緩やかな利上げが適切!という事もあり、この内容がハト派姿勢と受け止めた市場は、引き続き円売りの動きを見せています。
続いて落下材料を紹介していきます。
第1四半期の米経済指標
上昇目線が継続している中、少し気がかりなのが第1四半期の米経済指標の結果ですね。
(米雇用統計4月)
- 雇用者数 結果17.5予想24.0前回30.3
- 失業率 結果3.9%予想3.8%前回3.8%
- 平均時給 結果3.9%予想4.1%前回4.1%
(ISM製造業景気指数4月)
- 結果49.2予想50.1前回50.3
(米CPI4月)
- 前月比 結果0.3%予想0.4%前回0.4%
- 前年比 結果3.4%予想3.4%前回3.5%
とりあえず、3つの重要経済指標をピックアップしましたが、ロングポジションを持っているトレーダーは、少し気になる結果となりました。まだ、第1四半期の序盤の結果なので、再度、ここから予想を上回る可能性もありますが、もしかしたら、堅調な米経済も、ここら辺がピーク?と思ってしまう結果になっています。
今後の経済指標の結果に注目していきましょう。
NZドル円 テクニカル分析
ここからは、テクニカル分析で解説していきます。
NZドル円 日足
現在の日足は、エリオット波動5波が継続中。チャネルラインを、一旦下抜けした事で上昇が終了したと思いましたが、ここから再度、上昇してしまいましたね。以後、90円のサポートラインがポイントになってくるので注目していきましょう。
NZドル円 4時間足
現在の4時間足は、エリオット波動5波のアップトレンドが継続中。
ここからの展開としては、92円・93円の各サポートラインまで落下して、押し目をつけ、再度上昇していくか、もしくは、95円のサポートラインを一気に上抜ける予想をしていきます。
上記でも述べた通り、NZと日本の金利差が影響しているので、現時点では、米経済指標もしくは、NZ経済指標が極端に悪くない限りは、上昇目線で見ていきましょう。
ただし、95円付近のレジスタンスラインは、日銀による為替介入が実施された場所です。もしかしたら、第1四半期の米経済指標の結果が低下しているので、ここがターニングポイントになる可能性があるので注意していきましょう。
NZドル円 1時間足
現在の1時間足は、エリオット波動では読み取れませんが、95円のレジスタンスラインを軸に上昇目線で見ていきましょう。ただ、先ほどもお伝えした通り、95円のレジスタンスラインは、日銀の為替介入が入った場所なので、そう簡単には上抜くことができないと予想し、2つの方向性を矢印で示してみました。また、もしかしたら95円付近のレジスタンスラインがターニングポイントとなり、ここから落下する可能性も十分にあるので注意していきましょう。
では、ありがとうございました。
ここまでのご視聴ありがとうございました。 よろしければ、読者ボタンも押してくれると嬉しいです。