ドル円の見通しをお届けします。
これからのドル円の見通しは、以下の通り。
その他、ドル円のリスク材料は以下の通り
リスクオフ材料
- 日銀による為替介入に警戒
- 日銀 政策金利の修正に期待
現状、ドル円のリスクオン材料は、米利上げ観測期待のみ。その米利上げ観測の行方も、CPIの結果に対して、FRBメンバーの発言待ちとなっています。一方、リスクオフ材料は、為替介入の警戒や日銀の政策金利修正が浮上。そろそろ、ドル円も落下しても良い頃合いではないでしょうか?
それでは、上記の内容を基に、ドル円相場の見通しをお届けします。
はじめに
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を活かした分析で勝率を上げているほび太。スイングトレードを中心にお伝えしていくほび太のトレードスタイルが参考になったら、是非読者ボタンにタップしてくださいね!
米金利金利の行方
まずは、ドル円のメイン材料である米金利の行方について話していきます。
注目を集めた米CPIは、予想を上回る結果となった事で、米利上げ観測期待が浮上し、再びドル買いの展開となりました。ただドル円相場では、市場の反応は限定的です。FRBメンバーの発言次第で、米金利の方向性をきめたいのか、150円を上限にした相場展開が続いています。そろそろ、米利上げ観測期待の材料に反応が薄く、米金利の落ち着き所に市場は着目しているように感じています。
それでは、より詳しく解説していきます。
米CPIの結果に再び利上げ観測が浮上
10/12に発表された米CPIの結果は、予想を上回る展開となりました。以下の通り。
米CPI (前回) (予想) (結果)
- (前年比) 3.7% 3.6% 3.7%
- (前年比コア) 4.3% 4.1% 4.1%
大幅に上回った数値ではありませんが、鈍化していなく、引き続き高インフルが継続するという見方から利上げ観測が高まり、ドルストレートでは、ドル買いの展開になったと思っています。ただドル円は、反応が薄いようです。
米CPI後の市場の反応は?
米CPIの結果後の市場が予想する米ターミナルレートは以下の通りです。
(11月 FOMC)
- 5.25%〜5.5%=95%
- 5.5%〜5.75%=6%
(12月 FOMC)
- 5.25%〜5.5%=70%
- 5.5%〜5.75%=30%
米CPIの結果を受け、FRBメンバーの反応待ちになっている感じがしますね。ただ普通に考えてみれば、米CPIの結果は、鈍化こそしていないものの、上昇率が鈍ってきていると考えた場合、市場の反応は妥当だと思います。
米 CPI後のFRBメンバーの反応
先日、ダラス連銀総裁がハト派よりの発言をしています。以下の通り。
利回り上昇は利上げの必要性を減らすかもしれない
つまり、長期金利を上げることにより、短期金利を上げる必要性がないという事です。
その他、ハト派よりのジェファーソンFRB副議長は、相変わらずハト派姿勢の発言をしています。以下の通り。
FRBは慎重に進むことが可能。利回り上昇の引き締めへの影響に留意
以上が先日までのFRBメンバーの発言です。
さて、米CPIの結果を受け、FRBメンバーは、どのような発言をするかに注目です。仮にタカ派姿勢の発言となれば、市場が予想する米ターミナルレートの数値に変化があるかもしれません。
今後の米金利の動向について
11月のFOMCは、おそらく据え置きが濃厚と見て良いと思います。そして、12月のFOMCは、11月の経済指標で判断されると思うので、11月の米雇用統計と米CPIには大注目が集まるでしょう。
ただ、最近の米経済指標を見る限り、鈍化はしていないものの、結果が現状維持的な感じで高止まりしている印象があります。米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁も、これまでの米経済指標見る限り、金利を現実維持に切り替える必要があり、利上げする必要性は薄いとコメントしています。理由については、利上げ効果は、遅れてから影響するので、その効果を見極める為、今後、金利を現状維持していく必要があるとの事です。となれば、現時点での、今年の米金利は、5.25%〜5.5%の現状維持が優勢でしょうか?ただし、高止まりしているから、もう1回の追加利上げを実施する可能性もある為、注意して下さい。
さて、来年の米経済は、引き続きインフレ率の高い状況が続く事から、金利を現状維持していく見方です。早くて6月に利下げ、もしかしたら、来年いっぱい現状維持なんて見方も…その事から、ドル円は落下しにくい相場になるでしょう。ただ、来年は大統領選挙があります。もしも、共和党が優勢になった場合は、リスク回避の円買いとなるので注目していきましょう。
その他、ドル円のリスク材料
来年早々、日銀が動いてくる可能性が報道により示唆されています。その事から、来年前半は、日銀の動向がメイン材料になるかもしれないので、今のうちにから報道に注目していきましょう。
日銀による為替介入に警戒
まずは、日銀による為替介入に警戒が、引き続き集まっています。150円付近に位置している現在のドル円ですが、おそらく、ここがターニングポイントになりそうです。ただ、条件としては、やはり今年のメイン材料である米金利の動向次第となってくるので注意して下さい。
日銀 政策金利の修正に期待
今年、修正した長期金利変動幅を、来年さらに修正する可能性が浮上してきました。ただ、野口日銀委員は、慌てて修正する必要はないとの事で不透明な状況。可能性があれば、円買いの展開になるので、引き続き報道に注視していき、ショートポジションを持ちたい所です。
噂があったマイナス金利解除の可能性は、日本消費者物価指数のインフル率2%が継続される事が条件なので、現時点では不透明です。ただ植田総裁は、来年マイナス金利解除を実施する示唆をしていたので、こちらも期待したい所ですね。
ドル円 テクニカル分析
ドル円 日足
現在日足はエリオット波動3波のアップトレンドを予想。2本のアップトレンドラインを意識して上昇目線で見ていきましょう。特にアップトレンドラインは強めのラインなので、このラインをメインに考えていきましょう。
さて、現在150円での攻防ですが、ファンダメンタルを見る限り、ここから落下していく予想です。ただ、何回でもお伝えしている通り、米金利の動向次第となるので気をつけて下さい。
では、仮にここから落下した場合の事を考えていくと、まず意識されるのが、128円〜130円台のサポートラインですね。ここまで落下してくると思うので、ショートポジションを持っている方は期待していきましょう。
ドル円 4時間足
現在4時間足は、エリオット波動5波のアップトレンドラインを予想。4時間足については、はっきりしたチャネルラインなので、この中で動いている限りは上昇目線。そして、150円のレジスタンスラインが意識されているので、ここからの上昇予想は危険。とりあえず、チャネルラインから抜けるまで様子見をして行きましょう。
ドル円 1時間足
現在1時間足は、エリオット波動5波のアップトレンドが終了し、一度は落下しましたが、148円台での押し目買いとなり、再び150円のレジスタンスラインを上抜くチャレンジをしていますね。ただ、ここからは上昇目線ではなく、148円〜150円のレンジ相場になる可能性があり、また最終的には148円を下回る相場展開を予想していきたいと思います。
まとめ
今年、米金利が据え置いた場合は、来年の日銀政策金利の修正に期待が集まり、中期的なチャートで、円買いを狙ったショートポジションが増える想定をしたいと思います。ただ、あくまでも米金利の動向次第です。そのターニングポイントが150円になるので、注意して下さい。
では、ありがとうございました。
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