NZドル円の見通しをお届けします。
現行のNZドル円の見通しは以下の通り。
次にNZドル円のメイン材料は以下の通り。
米金利の行方に見極め時か?
その他、NZドル円のリスク材料は以下の通り。
(リスクオフ材料)
ようやく米利上げ観測に終わりが見えてきましたね。まだ確信は持てませんが、おそらく年内米金利は現状維持となる可能性が高いです。ただ長期金利が上昇がしているので、引き続きドル買いが継続。そんな中、NZ経済は、経済成長の鈍化、それから中国経済の低迷の影響も含め、リスク回避のドル買い円買いの流れになっています。一方的なNZドル売りとなっている為、NZドル円は落下が加速している現状。ここから、もう少し落下を期待したいなら、今後の日銀の動向がポイントになってくるでしょう。
それでは、上記の内容を基に、NZドル円相場の見通しを、ほび太がお伝えしていきます。
はじめに
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を活かした分析で勝率を上げているほび太。スイングトレードを中心にお伝えしていくほび太のトレードスタイルが参考になったら、是非読者ボタンにタップしてくださいね!
米金利の行方に見極めか?
引き続き、注目を集めている米金利の行方ですが、今週パウエル議長の発言により、米利上げ観測の停止が優勢になっている現在の米金利状況。ただ、まだ米経済指標の結果次第で、方向性を変えられる不透明な状況が続くと思うので、最後まで警戒していきましょう。
それでは、直近の情報を含め、メイン材料である米金利の行方を解説していきます。
パウエル議長はハト派姿勢に
今週は、FRBメンバーが相次いで米金利の行方について発言されています。FOMCが10/31から開催される為、その1週間前からは、FRBメンバーは発言ができなくなってしまうので、その影響でしょう。
さて、その発言ラッシュで注目を集めたのが、やはりパウエル議長の発言内容でした。以下の通りです。
- 予想を上回る力強い経済指標の結果が確認されれば、一段の金融引き締めが必要。
- 現状は、不確実性とリスク、これまで道のりを考慮して慎重な政策を進めている
- 強すぎる引き締めは、経済に不必要な打撃を与える可能性がある。
この発言により、市場はFRBがハト派に傾いたと認識し、今年最後の利上げは停止と判断。そしてドル売りの流れに。また、ここまでタカ派の発言をしてきたパウエル議長が、引き締めリスクを発言した事が最大の要因でしょう。
ただ、ドル円はそこまでドル売り反応を示していません。
市場の予想
パウエル議長の発言後の、市場が予想する米ターミナルレートの結果は以下の通り。
圧倒的に据え置き予想が多い状況となっています。ただ、来年1月も利上げ観測が浮上しているので、引き続き、米金利の行方に注目が集まるかもしれません。
今後の米金利の行方
まずは、11月の米雇用統計・米CIP・米小売売上高に大注目。この指標で、全てが決まる予想でいます。
来年以降は、パウエル議長が言っていたように、早くても利下げは6月、もしくは2024年は、高金利が据え置かれる可能性がある為、来年も引き続き、米金利の行方に注目が集まります。ただ、来年は大統領選挙があるので、国民目線に立って支持率を上げる為に、バイデン大統領が利下げを促す可能性があるので、そこに注目していきましょう。
利上げ観測期待後退でもドル買い
現状、利上げ観測が後退していますが、まだまだ米ドル高です。何故か?簡単言えば、高インフレが続いていて、しばらくの間、高金利を現状維持しなければならない程、米経済が堅調だからです。その為、今後しばらくはドル高が続く予想でいます。また、現在、長期金利が上昇しているので、それもドル高になっている1つの要因でしょう。
さて、現状の米経済に対して、NZドル円はどのような動きをするのかですが、当面ドル高が続く予想からNZドル買いは制御されると思います。また対円では、日銀金融政策修正を実施する可能性がある事から、来年は円買いになる可能性があります。その為、NZドル円は落下する予想。ただ現状は、日銀の動向が不透明である事から、現状のNZドル円は下げ渋る可能性があるので注意です。また、NZ経済も現行の豪経済のように、再度利上げ観測が浮上する可能性がある為、まだまだ各国の金利政策に振り回される相場環境になるでしょう。
その他、NZドル円のリスクのリスク材料
日銀の動きに警戒
来年前半の相場のメイン材料である日銀の動きに警戒が集まります。もちろん、日銀による為替介入にも警戒が集まりますが、やはり日銀金融政策修正ですね。現状は、日銀のお堅い口から、金利についてのガイダンス等がなく不透明な状況が続いていますが、海外勢からは、来年あたり、短期・長期金利の修正をするのでは?なんて声があります。
さて、その金融政策修正の可能性を、10/30・10/31の日銀政策決定会合で情報を知りたい所ですね。せめてフォワードガイダンスを流してほしい所です。
そのフォワードガイダンスですが、2023年の物価見通しを2.5%を3%に上方修正するみたいです。また2024年も1.9%から2%以上の上方修正をするみたいです。こうなると、現行のマイナス金利解除の可能性が高くなります。
さぁ、日銀も少しづつインフレ対策に動き出してきた為、ここからはFRBだけでなく、日銀にも注目が集まるでしょう。引き続き、注目していきましょう。
NZ経済成長の鈍化
10月4日に発表されたNZ政策金利は、今後、NZ経済成長が鈍化する!などのハト派的な姿勢を示した内容となりました。以下の通り。
以上の内容になります。現状は、インフレ率が高いままですが、成長見通しから金利を上げなくても、今後2%付近までインフレ率が戻ると確信しているようです。この内容から、NZドル円は大きく落下しました。今後は日銀の動向次第で、更にNZドル円が落下するでしょう。それまでは、揉み合いになるかもです。
NZ消費者物価指数の鈍化
今週発表されたNZ消費者物価指数は、前年比の落ち込みからNZドル円が落下しました。以下の通り。
NZ消費者物価指数 (前回) (予想) (結果)
- 前月比 1.1% 1.8% 1.8%
- 前年比 6.0% 5.9% 5.6%
この内容により、NZ政策金利が現状維持になる可能性に確信がもてる結果となりました。このような鈍化が継続的に示された場合、来年は利下げする可能性があります。
中国経済の低迷
中国不動産ショックが続いています。発表によると、中国新規住宅価格が3ヶ月連続で鈍化しているようです。中国経済は、今週発表されたGDPと雇用統計(失業率)が改善された事により、幾らかオセアニア通貨が買われましたが、市場は、不動産ショックの材料の影響が大きい事から、今後の中国経済成長に期待できないとみて、中国株や人民元の買いに慎重な動きを見せているとの事です。
引き続き、今後の中国経済情報に注目していきましょう。因みに、今週発表された中国GDPと中国雇用統計(失業率)は以下の通りです。
(前回) (予想) (結果)
- 中国GDP(前年比) 6.3% 4.5% 4.9%
- 失業率 5.2% 5.2% 5.0%
NZドル円 テクニカル分析
ここからは、テクニカル分析をお届けします。
NZドル円 日足
現在日足は、エリオット波動5波のアップトレンドを予想。チャネルラインから少し飛び出していますが、またチャネルライン内に入る可能性があるので注意して下さい。ただ、90円のレジスタンスラインで抵抗されている為、おそらくこのレジスタンスラインに抵抗され、落下するかなぁという予想で見ていきたい所です。
NZドル円 4時間足
現在4時間足は、エリオット波動5波のアップトレンドが終了して、エリオット波動A波のダウントレンドに入っている状態です。ただ87円のサポートラインに下抜け、レジスタンスラインになる事が条件です。良い例が画像左側にありますよね?参考にして下さい。(②のシナリオ)
さて、とは言っても一旦アップトレンドが終了しているので、仮に87円から押し目買いが発生した場合は、前回の高値を超える事がなければ、それも落下条件の1つになるので、そちらにも注目です。(①のシナリオ)
NZドル円 1時間足
現在1時間足は、エリオット波動A波のダウントレンドを予想。87円のサポートライン、及びダウントレンドラインからの上抜けで、エリオット波動B波の修正波になると予想しています。
このチャートから見ても、4時間足の分析と同じ考えなので、まずは87円のサポートラインを下回る事、それから87円から押し目買いとなった場合は、高値更新に失敗する事です。
まとめ
いずれにしても、ここから落下優勢で見ていきたいと思います。ここから少しづつ米経済は鈍化していきドル売りになるでしょうが、その時に円買いになるかに注目。そのポイントになるのが、日銀の金融政策の修正です。ただ、日本以外の国は、ほぼ経済の沸点に到達しているので、経済成長の鈍化から、どちらにしても一旦円買いとなるのが妥当と言えます。
では、ありがとうございました。
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