11/2からのドル円の見通しをお届け。
ドル円のチャートの見通しは以下の通り。
長期的には、まだまだ上昇目線ですが、短期的には下目線に切り替えても良い場面です。
続いて、ドル円のメイン材料は以下の通り
日銀の動向に注目
ここからは、メイン材料を日銀ネタにしてドル円相場を見ていきましょう。
他、ドル円のリスク材料は以下の通り
(リスクオン材料)
(リスクオフ材料)
- 米雇用統計の悪化
- 岸田政権の経済対策
現在ドル円は、日銀のハト派よりの金融政策をメイン材料にリスクオンの展開。ようやく米利上げ観測が落ち着いたと思いきや、今度は日銀ネタにより、ドル円は明確な押し目をつける事なく上昇しましたね。
ただ、やはり米利上げ観測が終了した事が大きなポイントです。その事から、今後、ある程度、ドル円の落下に期待したい所。それに追い討ちをかけての日銀金融緩和修正に期待していき、更なる落下を期待しきたいですね。
それでは、上記の内容を基に、ドル円相場の見通しを、ほび太が解説していきます。
はじめに
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を活かした分析で勝率を上げているほび太。スイングトレードを中心にお伝えしていくほび太のトレードスタイルが参考になったら、是非読者ボタンにタップしてくださいね!
日銀の動向に注目
現在のドル円は、日銀のハト派的な金融政策の影響から円売りとなっています。しかし、米経済が鈍化した事から、日銀の金融緩和修正次第で、強烈な円買いになる可能性があるので、引き続き日銀政策決定会合に注目。もちろん、現金融緩和を継続した場合は円売りが継続となりますので注意。また、米経済がしぶとく堅調な動きとなる可能性もある為、米経済の報道も見ながら、日銀の動きに注目していきましょう。
それでは、日銀の動きを見ていきましょう。
日銀政策決定会合の内容
10月31日に開催された日銀政策決定会合の内容は以下の通り。
以上が植田総裁の声明となります。
長期金利変動幅の修正以外は、従来通りの金融緩和措置を実施するみたいなので、失望からの円売りとなり、ドル円は上昇しました。
円買いになる為には?
これから円買いとなる為には、やはりマイナス金利を0金利にする事です。もちろん、最近FRBが、米金利を据え置く見方を示唆している為、ドル売りが観測しています。その事から、ある程度、ドル円は落下してくると思いますが、日銀ネタでドル円が落下する要因があるとすれば、マイナス金利の解除ではないでしょうか?
さて、そのマイナス金利解除の予想は、市場間で、早ければ2024年1月の日銀政策決定会合で実施されるとの予想が浮上しています。
今後の日銀の動向
まずは為替介入に警戒。神田財務官は頻繁に為替介入の警戒を呼びかけています。中には、中々実施しない為、介入しないのでは?あるいは口先介入で終わる?なんて声もあります。ただ正確には、去年2022年の最高値の152円を上抜いてから為替介入に踏み切る可能性がありますので引き続き警戒していきましょう。
次に、日銀金融政策についてですが、こちらは先程お伝えした通り、来年1月の日銀政策決定会合に注目。その時に、もしかしたらマイナス金利解除が実現するかもです。まずはそこまで見ていきましょう。
その他 ドル円のリスク材料
まずは、リスクオン材料から紹介していきます。
FOMC
11/1に開催されたFOMCの内容は以下通り。
- 2会合連続の政策金利5.25%〜5.5%の現状維持を実施。
- ここまでの利上げは、景気上振れ制御、インフレ率制御に反映されてきたが、逆に米政府債務上限問題や米政府閉鎖などにも反映されているリスクがある。
- 委員会の目標達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある
以上の内容となります。
今後、利上げする可能性は0ではない一方、ここまでハト派的な発言をされたのは、今年初めてではないでしょうか?その事から、市場は米利上げ観測終了の見方が強まり、米ドル売りからドル円は落下。
まだ、ここから米経済指標が上振れする可能性もありますが、今年7月頃から、米経済指標の結果が鈍化気味に動いた事を確認済みなので、利上げ効果に時間かかるとすれば、ここからではないでしょうか?ただ、依然インフレ率は高い状態。仮に利上げ観測が終了したとしても、ここからは、据え置きするスパンでドル買いがキープされる可能性がある為、ドル円の落下は、日銀次第で限定的になるでしょう。
引き続き米経済指標の結果に注目していくと同時に、12月のFOMCに注目が集まります。
次にリスクオフ材料を紹介。
米雇用統計の悪化
11/3に発表された米雇用統計の結果は、予想を下回る結果になった事を受け、米利上げ観測終了がさらに現実味を帯びた結果となりました。以下の通り。
米雇用統計 (前日) (予想) (結果)
- 雇用者数 36.6 19.0 15.0
- 失業率 3.8 3.8 3.9
さらに同日に発表されたPMIやISM製造業指数も、わずかながらも予想を下回る結果となりました。以下の通り。
(前日) (予想) (結果)
- 米PMI 50.9 50.9 50.6
- ISM 53.6 53.0 51.8
さて、12月が、一番米利上げ観測が高まる月だと思っていた中、主要米経済指標が悪化したとなれば、利上げ観測も終了したと言わざるを得ない結果になったのではないでしょうか?引き続き、米経済指標の結果で経済状況を見極めていき、今後のドルの方向性を探っていきましょう。
日本政府経済対策
先日、岸田総理大臣がデフレ脱却に向けて、今年年末から来年7月くらいまでに新たな景気刺激策を公表しました。この景気刺激策で、物価上昇を狙うみたいですね。以下の通り。
以上2つの景気刺激策です。他、インフラ設備に投資。
さて、景気刺激策がどうであれ、現状の相場には全く影響がありませんでした。中には、もっと大胆な刺激策じゃないと!なんて声もあります。ただ、中長期的に見れば、今より円高に触れやすくなるのかなぁと思っています。
今後は、この景気刺激策を基に、日本消費者物価指数・日本雇用統計の平均時給の上昇に注目。この刺激策に効果があった場合、日銀政策金利の上昇に期待できると思っています。
ドル円 テクニカル分析
ここからは、テクニカル分析で解説します。
ドル円 日足
現在日足は、エリオット波動3波のアップトレンドが継続中。チャネルラインから外れるまでは上昇目線で見ていきましょう。ただ、米利上げ観測の終了、それから、為替介入や日銀政策金利の修正に期待されていれば、おそらく一旦は円高に触れても良い場面です。ただし、一旦円高です。ほび太が見る限り、画像に引いてある4つのサポートラインのどこかで、サポートされ(エリオット波動4波)、そこから再び上昇(エリオット波動5波)になる可能性があるので、注意して下さい。
ドル円 4時間足
現在4時間足は、エリオット波動5波のアップトレンドを予想。チャネルラインかは外れるまでは上昇目線で見ていきましょう。ただ、150円のサポートラインを下回っていますので、まずは148円のサポートラインまで落下していき、その後150円がレジスタンスラインにらなるかにどうかに注目していきましょう。
ドル円 1時間足
現在1時間足は、エリオット波動5波のアップトレンドを予想。チャネルラインから外れるまでは上昇目線で見ていきましょう。その際は、150円・151円付近のレジスタンスで落下する恐れがあるので注意して下さい。その時は、148円までの落下を狙っていきたい所。
また、このままチャネルラインを下回った場合、148円のサポートライン付近まで落下(エリオット波動A波)して欲しいですね。その後は、150円もしくは151円付近のレジスタンスライン辺りまで上昇(エリオット波動B波)してくれればば、ショートを狙い、落下目線に切り替えたい所です。(エリオット波動C波)
まとめ
米利上げ観測の終了が、ある程度、明確になってきているので、あとは日銀が金融政策を修正してくれれば、一旦は円高に触れても良い場面です。また、日本政府もデフレ脱却に動き出しました。政策内容は不服ですが、今の日本経済よりも、確実によくなる事でしょう。
さて、次回の注目する材料は、12月のFOMCと日銀政策決定会合に注目。パウエル議長が確実にハト派姿勢になるかに注目。今は若干ハト派寄りですが、確実にハト派姿勢になる事で、ドル円の方向性が下目線に切り替わる事に期待。そして、日銀政策決定会合では、1月の日銀政策決定会合に向け、12月の会合でマイナス金利解除の発言が示唆されれば、さらなる円高に期待出来そうですね。
では、ありがとうございました。
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