ユーロ円相場の見通しをお届け。
ECBが、依然タカ派姿勢を維持している現在のユーロ円相場。加えて、FRBもタカ派の為、強烈な円売りが中期的に続いています。しかし、ここにきてタカ派を強調しているFRBも、米CPIの結果を受け、少し慎重的になり始めています。また、日銀の動きも日々市場が警戒しています。
その事から、ほび太は、日足と4時間足は上昇目線で、1時間足は落下目線を予想。まずは、短期の相場が崩れて行く所を見ていきたいと思います。
それでは、上記の内容を含めユーロ円相場の見通しを、ほび太がお届けします。
はじめに
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を活かした分析で勝率を上げているほび太。スイングトレードを中心にお伝えしていくほび太のトレードスタイルが参考になったら、是非読者ボタンにタップしてくださいね!
ユーロ円 ファンダメンタルズ分析
ユーロ円のリスクオン材料は以下の通り
次いて、リスクオフ材料は以下の通り。
- 日銀の動きに警戒
- ついに始まった米経済鈍化の兆し
- 米経済指標に警戒
ECBとFRBのタカ派姿勢が継続されている事から、依然、強烈な円売りが続いているユーロ円相場。その事から、ユーロ円はリスクオンの状態となっています。
ですが、少し米経済が鈍化傾向になってきた印象。FRBはタカ派姿勢を強調していますが、同時に利上げについて、米経済指標の結果次第で、打ち止めする可能性も示唆しています。また、日銀も、現金融緩和の修正を実施する可能性も出ているので、短期的にリスクオフムードになっている感じがします。
それでは、まずは、リスクオン材料から紹介していきたいと思います。
タカ派姿勢が続くECB
ユーロ経済指標の成長率が弱まってきている事から、そろそろ政策金利を現状維持しても良さそうですが、ECBは、経済指標の結果が高止まりする限り、利上げを実施するみたいですね。
さて、そのECB政策金利については、ターミナルレートは不透明ですが、7月以降も利上げが必要とECB議事録で公表しています。内容は、以下の通り。
- 政策金利には、まだカバーすべき領域がある。
- 依然、インフレ率は高すぎる。また、長引く予想たが、適時に目標に戻すかは不透明。
- 年内2回の利上げが必要。
以上が、ECB議事録になります。議事録を見る限り、かなりタカ派姿勢だと思います。今後の報道に注目していきましょう。
ユーロ経済指標に注目
ユーロ金利の利上げの必要性は、今後の経済指標がポイントになってくるので、直近のユーロ経済指標に注目していきましょう。以下の通り。
まず注目を集めるのは、ユーロ政策金利ですね。こちらは利上げが濃厚となっているので、注目所は、今後の見通しになります。年内2回の利上げが優勢となっているので、残り1回の利上げについて、公表があるかもしれません。
次に、7/31のGDPとHCPI、それからユーロ雇用統計の発表に注目。この指標で、残り1回の利上げが確実となるか、それとも不透明な展開となるか、重要な指標といえます。
タカ派姿勢のFRB
米CPIの結果が鈍化してきましたが、FRBは、タカ派姿勢を強調。
7/12に発表された米CPIの結果は、予想を下回る展開となりました。以下の通り。
(前回) (予想) (結果)
- 米CPI(前月比) 0.1 0.3 0.2
- (前年比) 4.0 3.1 3.0
- (コア前月比) 0.4 0.3 0.2
- (コア前年比) 5.3 5.0 4.8
特に注目したいのが、前年比の低下ですよね。この影響で、短期的に米ドル売りの展開になりました。
しかし、この結果にも関わらず、FRBメンバーの1人、タカ派で知られるウォラー理事が、引き続きタカ派姿勢を強調。また次のコメントに残しています。
- 年内2回の利上げが必要。
- ただし、今後発表される米CPIの結果が、連続で下回った場合は、利上げを打ち止めする可能性がある。
以上が、ウォラー理事の発言になります。
1回目の利上げについては、7月のFOMCで利上げが濃厚。そして、今後ポイントになるのが2回目の利上げになるでしょう。
さて、その2回目の利上げについて、ウォラー理事は、米CPIの結果が連続で悪化した場合は、2回目の利上げを打ち切りる可能性があると話しています。タカ派姿勢でありながらも、若干、タカ派の勢いが落ち着いてきた印象があります。引き続き、米経済指標に注目です。
ここまでが、リスクオン材料になります。次にリスクオフ材料を紹介していきます。
日銀の動きに警戒
7月27日に開催される日銀政策決定会合に注目が集まります。現在市場では、金融緩和の修正があるのでは?という見方が広まっています。もし、現実的となった場合、リスク回避の円買いとなり、短期的にユーロ円は落下する予想です。
また為替介入には、依然警戒が集まっているので、ユーロ円の短期的な落下に注目。
ついに始まった米経済鈍化の兆し
こちらは、上記でも解説しましたが、7/12に発表された米CPIが、予想以下の結果になった事で、米経済が鈍化してきた可能性があります。市場も警戒から、短期的にリスク回避の円買いの流れになっています。
まだまだ分かりませんが、市場が反応した事が、今回大きなポイントになっています。
さて、米CPIが予想以下の結果になったからと言って、米経済鈍化が確定したとは言えません。ウォラー理事も、連続で米CPIの結果が悪ければとい感じで、この後の米経済指標の結果次第で、再び米経済が盛り上がる可能性もある事から、今回の米CPIの結果は、一つのきっかけとしてみていきましょう。
米経済指標に警戒
その米経済指標ですが、下記の指標の結果が、すべて予想以下の結果となれば、米経済の鈍化が確定したと言えます。中でも、米住宅着工件数・住宅中古販売件数・米新築住宅販売件数などは、依然、住宅需要があるとされていますので、この指標が鈍化すれば、これまでの利上げ効果が出ていると言えるでしょう。
その他、米小売売上高は、FOMC前に発表となる最後の重要指標となるので注目。また、実質GDPにも注目です。インフレ低下の判断材料に、実質GDPの結果が重要と、FOMCでパウエル議長が発言されていたので、こちらの指標も、かなり重要となってきます。
ここまでが、ファンダメンタルズ分析となります。タカ派姿勢が続くECBとFRBですが、ようやく、市場が反応するくらいのリスクオフ材料が出てきた印象があります。ユーロ円相場には、リスク回避の動きが出ていませんが、徐々に落下していく感じでみていきたいと思います。
ユーロ円 テクニカル分析
ここからは、テクニカル分析でユーロ円の方向性を確認していきましょう。
ユーロ円 日足
現在日足は、エリオット波動5波のアップトレンドを予想。大きなチャネルラインから下抜けしない限り、上昇が継続する見方です。
また、150円のサポートラインは、意識されやすいラインの為、一度落下した場合、150円のサポートラインで反発され、再び上昇する可能性がある為、注目していきましょう。
ユーロ円 4時間足
現在4時間は、エリオット波動5波のアップトレンドを予想。アップトレンドラインを下抜けしない限り、エリオット波動5波の流れは継続します。
ただ、若干ダウントレンドになっている可能性があるので、仮に154円のサポートラインを下抜けした場合、エリオット波動C波と見ています。もしこの落下で利益を出したい人は、156円のレジスタンスラインをストップラインに、ショートエントリーするのもオススメです。ただ、アップトレンドラインには注意して下さい。
ユーロ円 1時間足
現在1時間足は、エリオット波動C波のダウントレンドを予想。156円のレジスタンスラインを上限にショート優勢と見ていて、将来的に154円のサポートラインを下抜けする予想でいます。ただ、先程も言った通り、アップトレンドラインに気をつけてください。
まとめ
中期的には上昇目線ですが、短期的に落下目線の現在のユーロ円相場。ECBとFRBがタカ派姿勢な限り、中期的な上昇トレンドが崩れない見方でいますが、短期的には、まずは米経済鈍化の兆しが相場に反映されてきている感じがします。また、日銀の動きを警戒したリスク回避も、短期的な落下に反映されています。そろそろ上昇も終わりを迎える段階でしょうか?その答えは、まだ早いかもしれませんが、リスク回避もでてきている為、ここから、落下も視野に入れトレードしていきましょう。
では、ありがとうございました。
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