ドル円の見通しをお届けします。
ほび太が分析したテクニカル結果は以下の通り
続いて、ドル円のメイン材料を紹介
強い米経済
他、ドル円のリスク材料は以下の通り
(リスクオン材料)
- 内田副総裁の発言
(リスクオフ材料)
- 春闘に期待 日銀
- 大統領選挙に注目
現状のドル円は、強い米経済と弱い日本経済がドル円チャートに表れています。特に、サプライズだったのが、内田副総裁による超ハト派発言でした。この内容により、マイナス金利解除の期待も薄れたような感じがします。
さて、それにしても米経済は強いですよね。一度は、インフレ率が下がったと思いきや、1月中盤の指標から再び回復してきました。米金利は、本当に利下げするのでしょうか?
それでは、直近の米CPI・米PPI・FOMC議事録などに注目しながら、上記の内容を基にドル円相場の見通しを解説していきます。
はじめに
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を活かした分析で勝率を上げているほび太。スイングトレードを中心にお伝えしていくほび太のトレードスタイルが参考になったら、是非読者ボタンにタップしてくださいね!
強い米経済。利下げはいつになる?
この材料は、リスクオン材料となります。
今年に入り、米経済は鈍化傾向を辿ると思った方は大半だったと思います。それを覆す現在のドル円相場は大きなサプライズです。それもそのはず、去年まで鈍っていた米経済指標の結果が、今年に入り再び上昇してきたからです。この結果を受けドル円は、一度は140円まで落下したものの、再び149円まで上昇してきました。
さて、ここから注目していきたいのは、米利下げ観測です。これまでの経済指標を見る限り、当分、利下げ局面はないと見ているので、ドル円は上昇目線が継続される見通し。ただ、インフレ率が鈍り始めているのも事実なので、市場は、それを見据えてドル売りにも転じる可能性もあります。そんな中、いつ利下げが行われるのに注目が集まっています。
堅調な米経済指標
まず注目するのが、1月〜今日までの米経済指標です。インフレ率を把握する上で、特に重要視されてきた米CPI・米雇用統計が、1月から再び上昇し始めてきた事を受け、最有力であった3月の利下げ観測が一気に低下。今となっては、15%の利下げ予想です。
さて、注目を集めた米雇用統計は、2023年5月に観測した数値とほぼ同じ水準。米CPIについても同様に、2023年の第二四半期と同水準でした。積極的な利上げ時期と、ほぼ同水準です。メディアが米経済が強いと言っているのも分かる数値ですね。
さて、この結果から言える事は、まず利下げ局面ではないと言う事と、もしかしたら、次回のFOMCでは、再びパウエル議長から利上げというワードを発言する可能性があります。間違いなく利上げする事はないと思いますが、その時は、利上げというワードが出るくらい、利下げは時期尚早という状況であると思っておいた方が良いでしょう。
利下げはいつ?
正直、現在の米経済状況を見る限り、3月はもちろんのこと、5月あるいは第二四半期の利下げ観測も低下する可能性があります。現在、市場が予想する5月の利下げ観測は、-0.25%が59%となっており、据え置き予想が31%になっています。正直そこまで大差ない数値であり、5月も据え置きとなる可能性が十分あります。
そんな中、IMF(国際通貨基金)は、第二四半期で米経済は、利下げ局面になると予想しています。ただ、その答えは、今後の米経済指標の結果次第になるでしょう。
少しハト派になったか?FRBメンバー
米経済が堅調な事から、依然FRBメンバーはタカ派発言が続いていますが、ハト派発言も出てきている様子。以下の通り
(米クリーブランド地区連銀のメスター総裁)
米経済が予想通りに推移すれば、利下げへの道が開かれる可能性がある。
(米ボストン地区連銀のコリンズ総裁)
インフレが持続的に2%の目標に向け鈍化していることが指標によって裏付けられれば、年内に合計で約0.75%ポイントの利下げが適切
ただ両者は、あくまでも現状の労働市場は力強く、消費に関連する統計は堅調とし、インフレ率が目標とする2%に向けて低下していることを示す一段の証拠を集める必要があり、時間がかかるとしています。
その他、ドル円のリスク材料
その他のドル円に関連するリスク材料を見ていきましょう。はじめに、リスクオン材料から紹介していきます。
内田副総裁の発言
今週、静かな相場を迎えている中、内田副総裁の発言により、ドル円が急騰しました。
この影響で、全面的な円売りとなりました。
途中まではマイナス金利解除の期待が高まった内容でしたが、その後の利上げを否定した発言が余計でしたね。この発言で、マイナス金利解除期待による円買いが薄れてしまいました。
次に、リスクオフ材料を紹介します。
春闘に期待する日銀
内田副総裁の影響でマイナス金利解除の注目度が薄くなりましたが、とりあえず期待していきましょう。
実は、日本消費者物価指数=マイナス金利解除ではなく、日本経済の賃上げが最重要課題です。現状の消費が弱くとも、賃上げを行う事で、この先の消費が強くなるからです。その事から、賃上げが重要になってきます。その賃上げは、春闘によって明らかになるみたいなので、その結果で、マイナス金利解除の有無が明らかになるでしょう。
よって、賃上げ率が良ければマイナス金利を解除しやすくなり、消費者物価指数が良ければ、さらに解除しやすいと言った感じでみています。なので、円買いチャンスの可能性は、少しは残されていると行った感じです。
米大統領選挙の行方
11月の大統領選挙に向けて、トランプ前大統領が、徐々に共和党代表になりつつあります。トランプ前大統領が優勢になってくると、中国製品に関税を60%もかけるなどの過激な発言をしている為、当然リスク回避のドル買い・円買いになると見ているので、ドル円は落下する予想でいます。
因みに、バイデン大統領は、再選を狙うために、国民の負担を減らしにくるでしょう。その一つが、米金利を低下させる事になります。利下げを実施する事により、ローンが借りやすくなったりできますよね?そうやって、国民に良いイメージを植え付け、再選を狙ってくるので、どちらにしても、ドルは売られやすくなる予想です。
ただ、あくまでも、ドルの方向性は米経済状況次第となるので、利下げを実施しても、雇用者数・失業率が良好であるなら、過剰なドル売りは制御できると思っています。
ドル円 テクニカル分析
ここからは、テクニカル分析で解説。
ドル円 日足
現在日足は、エリオット波動5波のアップトレンドです。アップトレンドラインに沿って152円のレジスタンスラインを上抜ける事ができるかに注目していきましょう。
アップトレンドラインから外れても、現状のファンダメンタルを考えれば、直近の140円のサポートラインで押し目狙いされるパターンが有り得るので注意です。
ドル円 4時間足
現在4時間足は、エリオット波動5波のアップトレンド。チャネルライン内で相場が動いている間は上昇トレンドです。
そのチャネルライン内では、切り上げてきているので、今後も、さらに切り上げてくるかに注目。特に注目したいのが、148.8円のサポートラインです。このラインでさらに上昇となるかに注目。
他、147.7円のサポートラインにも注目。このラインまで落下すると、ひとまず上昇は一服し、落下も視野に入れたい所ですが、再度、上昇する可能性があるので注意。
ドル円 1時間足
現在1時間足は、エリオット波動5波のアップトレンド。ここからの展開としては、まずは、148.8円のサポートラインで、さらにアップトレンドラインに沿って上昇するシナリオを持ちたいですね。そのサポートラインを下回れば148円まで落下し、一旦、上昇が一服したと考えていきます。
148円のサポートラインから考えられるのは、148円〜148.8円のレンジ相場、もしくは、ヘッドアンドショルダーを形成した148.8円からの落下、もしくは、148円から再び上昇です。
注目する指標
最後に、直近で注目する指標を紹介。
では、ありがとうございました。
ここまでのご視聴ありがとうございました。 よろしければ、読者ボタンも押してくれると嬉しいです。