ユーロドルの見通しをお届けします。
まずは、ほび太が分析したユーロドルのテクニカル結果は以下の通り
次に、ユーロドル相場のメイン材料を紹介
強い米経済 利上げの可能性も
他、ユーロドルのリスク材料を紹介
(落下材料)
- 市場がユーロ経済鈍化を予想
- ユーロ圏の成長見通しを下方修正
(上昇材料)
- ECB 利下げは時期尚早
現状のユーロドルは、ユーロ経済は利下げ局面、米経済は現状維持と、金利の行方が対象的となってきました。その事から、ユーロドルは落下目線で見ていきたい所。ただ、もう少しユーロ経済指標の結果を見てから判断したいですよね。なんか、1月だけのデータだけで市場が判断している様子なので、少し疑わしい…
それでは、上記の内容を基に、ユーロドル相場の見通しを、ほび太が解説していきます。
はじめに
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を活かした分析で勝率を上げているほび太。スイングトレードを中心にお伝えしていくほび太のトレードスタイルが参考になったら、是非読者ボタンにタップしてくださいね!
強い米経済 利上げの可能性も
少しオーバーな見出しとなりましたが、現状の米経済は、利上げしてもおかしくはない程の堅調な経済と言えます。高金利なのにどこまで堅調な米経済が続くのでしょうか?
それでは、今日までの米経済を紹介していきます。
米雇用統計
1月・2月と予想以上の結果となった米雇用統計。1月は12月の雇用状況だっただけに、クリスマスなどのイベントが重なり、雇用や失業率は良い結果になると見ていた為、驚きはしませんでした。12月の雇用・失業率は以下の通り。
(前回) (予想) (結果)
- 雇用者数 19.9万 16.8万 21.6万
- 失業率 3.7% 3.9% 3.7%
次に、1月の雇用状況は、1月に発表した米生産物価指数が鈍化傾向だっただけに、2月に発表される米雇用統計は悪化すると予想しましたが結果は良好。サプライズ相場でしたね。1月の雇用・失業率は以下の通り。
(前回) (予想) (結果)
- 雇用者数 21.6万 18.6万 35.3万
- 失業率 3.7% 3.8% 3.7%
少しづつ勢いは落ちてきているものの、高金利の状況で、利上げシーズンの去年5月の結果とほぼ同水準の良好な雇用を維持しているという事は、今後も底堅さのある雇用状況が継続される事は間違いないと思っています。
米CPI
雇用統計に続き、米CPIも1月・2月と良い結果になりました。以下の通り。
(前回) (予想) (結果)
- 12月前月比 0.1% 0.3% 0.3%
- 12月前年比 3.1% 3.2% 3.4%
- 1月前月比 0.3% 0.2% 0.3%
- 1月前年比 3.4% 2.9% 3.1%
1月の前年比を見ると落下していますが、それでも、積極的は利上げシーズンだった去年6月と同水準の結果を維持しています。
米政策金利の行方
注目を集める経済指標は、上記2つの指標以外にも、米PPI(生産物価指数)や米PCE(デフレータ)などの重要な指標がありますが、政策金利の行方を占う基準となるのが、米雇用統計と米CPIが基準になると思います。
では、上記2つの指標を基に言えるのは、間違いなく利下げを考える時期ではないと言えます。もしかすると、次回FOMCでは、利上げ示唆があるかもしれないです。もちろん、過度な考え方ですが、そのくらい堅調な米経済と言えます。
そして、利下げ時期については、年の後半になる可能性が強いと言えます。その理由については、バイデン大統領による国民に対するアピールという意味での利下げがあるかもです。
どちらにしても、現状、市場が予想する利下げ時期は6月が最有力である事から、米ドル売りになるのは早い気がします。
その他、ユーロドル相場の材料
メイン材料の他、ユーロドル相場に関連した材料を紹介します。まずは落下材料から紹介していきます。
市場がユーロ経済鈍化を予想
ECB政策金利の利下げ観測が、市場間で高まってきました。要因はユーロHCPIの結果でなはないでしょうか?以下の通り
(前回) (予想) (結果)
- 前年比 2.9% 2.7% 2.8%
- コア前年比 3.4% 3.1% 3.4%
コア前年比は、3%以上の結果となっていますが、前年比が3%を維持できなくなっています。ECBが目標とする2%まで、もう少しという局面から、近くECBでは利下げを実施するのでは?という思惑が広がっています。
また、大半のECBメンバーも、現状維持よりも利下げを気にしているようなコメントが多くなってきているのもユーロ売りの原因の1つかもしれません。
ユーロ圏の成長見通しを下方修正
欧州委員会が、今後のユーロ圏成長見通しの予想を公表。以下の通り。
- 2024年のユーロ圏成長見通しを、1.2%〜0.8%に下方修正、2025年、1.6%から1.5%に下方修正。
- 2024年のユーロ圏のインフレ見通しを、3.2%〜2.7%に下方修正、2025年は、2.2%の据え置き。
- 2024年のドイツの成長見通しを、0.8%〜0.3%に下方修正、2025年は1.2%の据え置き。
この内容で行けば、米経済よりもユーロ経済の方が、先に利下げするかもしれないという予想になっています。地政学の影響が大きいのでしょうか?
次に、上昇材料を紹介します。
ECB 利下げは時期尚早
メディア間では、ユーロ経済鈍化により、近く利下げ実施が予想されていますが、現状、他国では経済が鈍化していると思いきや、1月・2月に入って再度回復傾向にあります。その事から、ユーロ経済も行って来いの回復傾向になる可能性があり、ECBでは、利下げを語るのは時期尚早であり、もう少しデータを確認する必要があるとの事。となると、3月のユーロHCPIに注目が集まるでしょう。上記でもお伝えしましたが、前年比が3%に上昇すると、利下げ観測が後退すると思うので、注目していきましょう。
ユーロドル テクニカル分析
ここからは、テクニカル分析で解説します。
ユーロドル 日足
現在の日足は、エリオット波動4波の修正波であり、今後エリオット波動5波のダウントレンドで大きく落下する予想です。ただ、直近の0.95の安値まで落下するかと言えば、現時点では不明。それでも、ある程度の所まで落下する印象です。
ユーロドル 4時間足
現在の4時間足は、エリオット波動4波の修正波を予想。1.07のサポートラインからエリオット波動5波のアップトレンドになる可能性があるので注目。ただ、現時点でのファンダメンタル的に、上昇は厳しいように思えます。その為、1.07のサポートラインを下回り、そのまま落下する可能性があるので注意して下さい。
ユーロドル 1時間足
現在の1時間足は、エリオット波動3波のダウントレンドを予想。チャネルラインを抜けるまでは、3波のダウントレンドが継続する見方です。
ただ、現在1.07のサポートラインに到達している事から、もしかすると、ここから4波の修正波になるかもしれません。その場合、1.08・1.085・1.09の各レジスタンスラインに注目して下さい。今言ったレジスタンスラインで、エリオット波動5波のダウントレンドが発生する可能性があるため注目です。
ただ、4時間足のチャート分析でもお伝えした通り、1.07のサポートラインは、エリオット波動4波のサポートラインであり、ここからエリオット波動5波のアップトレンドになる可能性がある為、もしかしたら1.09を超えてしまうかもしれません。レジスタンスライン付近でのローソク足の形に注目しましょう。
ユーロドルの注目材料
最後に、直近のユーロドル相場の注目材料を紹介します。
- 2/22 ユーロPMI(速報値)
- 米PMI(速報値)
- FOMC議事録
- 2/23 ドイツ景気感指数
- 米中古住宅販売件数
- 2/27 ドイツ小売売上高
- 2/29 米PCEデフレータ
- 3/1 ユーロHCPI
- ユーロ雇用統計
では、ありがとうございました。
ここまでのご視聴ありがとうございました。 よろしければ、読者ボタンも押してくれると嬉しいです。